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バイトの思い出(その6)

 投稿者:荒井  投稿日:2019年 7月 6日(土)09時51分11秒 ntsitm317088.sitm.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp
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  朝刊の配達の際に、人と関わる事はまず無い。
時々飼い犬に絡まれる事があったり、
他の会社の新聞配達人とすれ違うくらいだ。

集金が業務に加わると、町の景色が変わって見えた。
そこには色んな人達が生きていた。

あるアパートの一室のドアをノックした。

そこは木造の古いアパートで、
玄関で靴を脱いで上がると、
廊下の両側にドアが並んでいる。
インターホンやチャイムは無い。

「居留守かな?」
室内に人の気配は感じなかったがそう思った。
間をおいて、もう一度ドアをノックした。

次の瞬間、勢い良くドアが開いた。
そのドアの先に見えたのは、全裸の若い女だった。
呆然とする私の前でドアは閉まっていた。
わずか0.5秒程の事だったと思う。

一瞬目の前に立った女は、一糸纏わぬ姿だった。
何が何だか判らなかったが、綺麗な人だったと思う。
彼女の表情を読み取る時間も、余裕も無かった。

きっと、待ちわびる彼氏へのサプライズだったのだろう。
しかし、ノックしたのは彼氏では無く私だったという落ち。
私にとっても大きなサプライズだった。

 
 
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