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仏果を得ず

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月16日(水)19時15分59秒
  課題本『仏果を得ず』(三浦しをん・2007年)を再読しました。第八章「仮名手本忠臣蔵」は特に内容があって、話のテンポもよくて、よかったと思います。「勘平腹切の段」を観たくなりました。「勘平」という人物像にとても惹かれました。作品全体をどのように評価するのか、意見が分かれるかも知れませんね。「文楽」の魅力や奥深さを、健太夫を中心とした「人間ドラマ」と絡ませて手際よく描いた作者の技量の見事さは評価に値しますが、さて「人間ドラマ」として読んだ場合には、少しもの足りなさを感じた読書もいらっしゃったのではないでしょうか。  
 

訂正と補足

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月13日(日)17時38分10秒
  鷗外と漱石についての書き込みの訂正と補足をさせていただきます。
(1)訂正
 鷗外の命令で軍医二人が見舞いに訪れた→「軍医一人」の誤りでした。日記の原文を引用します。

 明治43年 9月18日(日)
   一等軍医正矢島氏伊東迄来れる序(ついで)にと見舞はる森氏の命令也
(2)補足
 鷗外の「夏目漱石論」の出典について補足します。
 明治43年7月発行の雑誌「新潮」に「夏目漱石論」として掲げられた八氏(鷗外、内田魯庵、徳田秋声ら)の回答中の鷗外の文を全集に載せたものです。ちなみに、明治43年11月発行の「新潮」では、同型式の「森鷗外論」を掲載しているが、当然のことながら、病に倒れた漱石は参加していない。
(3)補足
 若き日の漱石の鷗外評の原文を引用しておきます。長文の手紙の中の該当部分のみ。


 明治24年8月3日付け、正岡常規(子規)宛の手紙より。

 (前文略)
 鷗外の作ほめ候とて図らずも大兄(中村注:子規)の怒りを惹き申訳も無之是も小子嗜好の下等なる故と只管(ひたすら)慚愧致居候元来同人の作は僅かに二短編を見たる迄にて全体を窺ふ事かたく候得共当世の文人中にては先づ一角ある者と存候ひし試みに彼が作を評し候はんに結構を泰西に得思想を其学問に得行文は漢文に胚胎して和俗混淆したる者と存候右等の諸分子相聚って小子の目には一種沈鬱奇雅の特色ある様に思はれ候尤も人の嗜好は行き掛りの教育にて(仮令ひ文学中にても)種々なる者故己れは公平の批評と存候ても他人には極めて偏屈な議論に見ゆる者に候得ば小生自身は洋書に心酔致候心持ちはなくとも大兄より見れば左様に見ゆるも御尤もの事に御座候
(以下略)
 

漱石の鷗外評 

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月10日(木)17時37分58秒
編集済
  「漱石全集」(岩波書店)の総索引を見ると、「森鷗外」についての記述はさほど多くないことがわかります。ワダさんが書かれていたように、鷗外の命令で軍医二人が見舞いに訪れたことに感謝している、簡単な記述が日記にありました。、明治24年の正岡子規宛の手紙の中で、鷗外の作品をほめたところ子規から叱られたことについて、釈明のような記述が見られます。作品の評価の違いは思考の違いによるものであるが、鷗外の作品は二冊(中村注:書名は分かりません、『舞姫』は出版されているので、ひょっとして読んでいたのかも知れません)しか読んでないが、鷗外を高く評価している、という記述がみられます。該当部分の手紙の本文は後日掲示板に載せます。また、漱石の晩年では、「文壇このごろ」(大阪朝日新聞・大正4年10月11日づけの掲載された漱石の談話)に次のような記述があります。森鷗外に触れている箇所のみ引用します。
  森鷗外氏のこの頃の作物例へば『栗山大膳』(中村注:大正3年発表)とか『堺事件』(中村注:大正3年発表)とか云ふやうな昔の歴史を取り扱つた物を、世間では高等講談などと云って悪く云ふが、私は面白いものだと考へる。物其物が面白いのみならず、目先が替つて居る丈でも面白い。高等講談などと云つて、一笑に附すべきものではない。尤も高等の文字が附いて居るから、必ずしも冷笑の意味ではないと云ふなら、それでもよい。

 鷗外の歴史小説に対する、当時の批評がいかなるものだったのか、それについて漱石がどのように思っていたのか、いろいろ分かって面白い記事ですね。鷗外の評価について、若き日の漱石が正岡子規と意見が対立したことなども面白いですね。
 

夏 戦争 水

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月 4日(金)11時21分37秒
  原爆忌、終戦 8月がやって来た。被爆者や戦争で負傷した人達が、「水」を求めて亡くなっていったことをあらためて考えさせられた、小説がある。昨夜、第117回 平成9年上半期・芥川賞受賞作『水滴』を読んだ。作者は、沖縄県今帰仁村(なきじんむら)出身の、目取真 俊(めどるま しゅん)氏である。沖縄戦の激化する中で、傷ついた戦友を見殺しにした罪悪感、そのことを隠しながら沖縄戦の語り部として「戦場(いくさば)の哀れ事語てぃ銭儲け(じんもうけ)しょっ」(妻・ウシの言葉)ことへの罪悪感を抱いて生きる沖縄の老人の毎夜見る奇妙な幻想を寓話風に描いた作品。足が異状に膨れ上がりその足先から「水滴」が漏れ出すという奇病に罹った老人、重症を負った日本兵達がその水を飲みに夜な夜な表れるという奇妙な出来事にうなされる老人の話。読者に強烈なインパクトを与える、読み応えのある作品だ。芥川賞の選考委員である、日野啓三は「すぐれて沖縄的で現代的な小説」であると言い、河野多恵子は「この賞の選考に携わってきた十一年間で、印象に残る受賞作は複数あるけれども、最も感心したのは、このたびの目取真 俊さんの『水滴』であった」と激賞している。オススメの一冊!文春文庫。  

鷗外と漱石

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月 3日(木)23時09分38秒
  鷗外が『青年』を「昴(スバル)」に掲載中に書いた、鷗外による「夏目漱石論」(明治43年7月)という短文があります。ネットの青空文庫「鷗外 夏目漱石論」で読めます。興味あればお読みください。鷗外が漱石をどう見ていたのか、短文ながら面白いですよ。  

おおっそれは

 投稿者:なし  投稿日:2017年 8月 3日(木)10時47分51秒
編集済
  貴重な事柄ですね
漱石の療養見舞いを鷗外の側は気にしていたのですね
作風の違い等も特別展示されていたのでしょうか
2人がお互いをどのように意識していたのか
興味深いです
 

森鷗外記念館

 投稿者:wadatti  投稿日:2017年 8月 3日(木)10時43分9秒
  先月末に車で山口県の孫に会いに行き、ついでに津和野に立ち寄って森鴎外記念館を覗いてきました。何の興味も無い家族たちを喫茶店に待たせて慌ただしく見て回ったのですが、旧宅なども見学できて、それなりにいい体験でした。館内からは目の前の山上に津和野城址の石垣が望めて、鷗外も同じ景色を日々眺めていたことだろうと、感慨一入でした。来館の記念に鷗外トランプなるものを買ってきました。ちなみに、折しも、「鷗外と漱石」の特別展示があり、明治43年前後に、直接的な面識はないものの、漱石の療養見舞いに鷗外が部下の者を遣わせたり、ちょっとした交流のあったことが分かり、「三四郎」と「青年」との関わりで大変興味深く感じました。
 

さすが忠先生!

 投稿者:なし  投稿日:2017年 8月 2日(水)21時27分52秒
  次の課題の三浦しをんは、既に、読了されているのですね
現代作家から
明治の作家まで
その幅広い読書欲に
圧倒されるばかりです~
 

三浦しをん

 投稿者:忠さん  投稿日:2017年 8月 2日(水)16時40分40秒
  三浦さんの”お仕事小説”ですね。文楽の修行に励む青年の物語、読後感、爽やか! 文楽の名作の魅力をあますところなく描いていて(要領よく、しかも分かりやすく名作の全てが解説されています)、最良の文楽入門書にもなっているのが、お見事!大阪の高校生達にもぜひとも読んでもらいたい一冊ですね。もう一度読み返したいと思います。

 前回取り上げました『ボラード病』の補足をしておきます。
 タイトルにもなっている「ボラード」とは埠頭に並んでいる「繋船柱」のことを言うそうです。
 物語のラストシーンで、「病人」として隔離されてしまった女性が自分の思いを述べている中  で、こんなことを言っています。

 「あなた方は嵐の海に翻弄される船みたいなものです。何の根拠もないでっち上げの世界は今にも崩れそうで、本当は難破しそうになっているんでしょう?あなた方を何とかこの世界に繋ぎ留めているのは、あなた方が必死になって隠そうとしている私たちのような人間(中村注:真実に敏感な人間)の存在なんじゃないんですか?私には根拠があるんだ。どう見たって、あなた方は地に足が着いていないんじゃないですか?私はちゃんと大地に足を踏ん張って立ってるんだ。
 私はボラードですか?どうしてあなた方のために、あなた方の命綱でガチガチに縛られて、こんなところ(中村注:病人扱いされ、隔離されているところ)で生き続けていなくてはならないんですか?   」

 真実に敏感な人が危険人物視され、「あなたがたの命綱でガチガチに縛られ」てしまう、危険性はないのか、「共謀罪」には?! この作品を「今」読めば、こんな問いかけのようにも読めます。
 

8月25日金曜会合

 投稿者:なし  投稿日:2017年 8月 2日(水)11時10分25秒
  https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8F%E6%9E%9C%E3%82%92%E5%BE%97%E3%81%9A-%E5%8F%8C%E8%91%89%E6%96%87%E5%BA%AB-%E4%B8%89%E6%B5%A6-%E3%81%97%E3%82%92%E3%82%93/dp/4575514446

三浦しをん「仏果を得ず」が課題です!
 

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